カルロス・ゴーン会長から逮捕されるわけは?組織ぐるみの過少申告?
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最終更新日:2018/11/25
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2018年11月19日の夕方 日産自動車(本社・横浜市)のカルロス・ゴーン会長(64)が自らの報酬を過少申告した疑いがあるとして、
東京地検特捜部は19日、金融商品取引法違反でゴーン会長からの任意聴取を始め、夕刻に逮捕しました。
現在のところ組織ぐるみの過少申告ではなくて限られた人による過少申告とみられています。
日産は矢継ぎ早に内部報告結果やゴーン会長とグレッグ・ケリー代表取締役の解職を役員会で提案することを公表しました。
あまりに手際が良すぎるのは何か裏がありそうと思っていたらやはりありましたね。
日産は内部通報を受け2018年3月から両氏の不正行為について内部調査してきたといいます。
役員会で不正を追及しようとしても周りを固められているので無理と判断しました。
日産が特捜部と接触したのは半年前です。
これまで日産は検察当局に情報を提供するなど捜査に全面的に協力しています。
<日産自動車プレスリリースより>
当社代表取締役会長らによる重大な不正行為について
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川廣人)は、内部通報を受けて、数か月間にわたり、当社代表取締役会長カルロス・ゴーン及び代表取締役グレッグ・ケリーを巡る不正行為について内部調査を行ってまいりました。
その結果、両名は、開示されるカルロス・ゴーンの報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたことが判明いたしました。
そのほか、カルロス・ゴーンについては、当社の資金を私的に支出するなどの複数の重大な不正行為が認められ、グレッグ・ケリーがそれらに深く関与していることも判明しております
ちなみに、カルロス・ゴーンの今年の役員報酬は7億3000万円
純利益最高のトヨタの豊田章雄社長は3億8000万円https://t.co/uHVrC0EIUL— fn-06 (@fn_06) 2018年11月19日
公表されているカルロスゴーンの2017年度の収入は
カルロス・ゴーン氏は2017年度分として、日産自動車、仏ルノー、三菱自動車工業の3社合計で19億円強の役員報酬を得ています。
日産の6月26日の株主総会でゴーン自身が、役員報酬が前年度比33%減の7億3000万円だったと説明しました。
10億円を下回るのは4年ぶりです。
17年4月に社長兼最高経営責任者(CEO)を退き、会長になったことが減額の理由とみられます。
しかし、今回明らかになったのは実際は現金で10億9800万円受け取っていたことがあきらかになりました。
さらに、ルノーの役員報酬は740万ユーロ(約9億5000万円)。三菱自動車は2億2700万円でした。
3社合計で19億700万円に上ります。
日本にほとんどいないにもかかわらず、日産は10億円以上はらってきたわけです。
日産のカルロス・ゴーン会長逮捕されるわけは? 報酬過少申告の疑い
カルロスゴーンの不正は3つにまとめられます。
・有価証券虚偽記載
2017年度の過少申告は現在わかっている範囲では
7億3500万円と申告しながら、実際は現金 10億9800万円受け取っていました。
その差額は去年だけで3億6000万円に及びます。
日産は長年過少申告してきたと報告しています。
過去5年間だけでもさかのぼると50億円の過少申告してきたそうです。
・投資額の不正流用
オランダのZi-A社には560億円の資金が日産から流れています。
役員はグレッグ・ケリーです。
Zi-A社はカルロスゴーンが使用しているレバノンとブラジルの住宅の買収資金などを拠出しています。
・経費の不正支出
カルロスゴーンの家族旅行やヨットクラブの会費などを支出しています。
大胆ですよね。
日産を再建して1兆円もの借金を0にした人ですから、会社として甘く見ていたのでしょうか。
大株主のフランス政府のルメール経済・財務省は「ゴーン容疑者はルノーを率いる立場にない」と切り捨てました。
日産のカルロス・ゴーン会長逮捕されるわけは?
このような重い役職の人の多額の報酬を経理で操作することは個人ではできることではありません。
当然東京地検特捜部は会社ぐるみ、組織ぐるみと判断して日産のトップであるカルロスゴーン会長を逮捕しました。
プライべーとジェット機で日本に入る日をあらかじめ調査していました。
日産はゴーン会長とグレッグ・ケリー代表取締役から指示を受けていた外国人執行役員の犯罪を明かす見返りとして、起訴見送りや求刑軽減を検察に求める司法取引をしています。
有価証券報告書は日産のような大会社では会長や社長が書いて提出するものではありません。
ゴーン会長やグレッグ・ケリー代表取締役以外の外国人執行役員と日産幹部社員が問題に気が付いていたのです。
今後ゴーン氏は業務上横領や特別背任罪にも問われる可能性があります。
それにしてもゴーン氏は年間30億円近い報酬がありながらなぜこのような操作をする必要があったのでしょうか。
ゴーン会長 会社資金の私的支出の不正 日産自動車 内部調査結果を発表(18:46)
なんだこの用意周到さは??東京地検 日産本社を捜索 金融商品取引法違反の疑い | NHKニュース https://t.co/lvL5IrHdga#カルロスゴーン #日産
— Tasteful life (@shimehari) 2018年11月19日
これまでの日産の対応の早さは内部告発による逮捕だったからです。
しかしながら、なぜ5年間の長期にわたり見過ごされてきたのか?
誰が誰に内部告発をしたのかも興味あるところですが、11月25日のNHKの特集番組で全容がほぼほかりましたね。
ルノーに統合され、技術も利益も人材も失ってしまうという日産の危機感が背景にあったのが明らかになりました。
あまりにも大胆な不正だったので日産のクーデターの意向の有無に関係なくクーデターは成功しましたが・・・。
それにしてもフランス政府の意向を受けて動くゴーン氏が一連のダークな行為を隠しおおせると思ったことにおごりがあったようです。
クーデターの言葉が飛び交うわけは
ゴーンの逮捕は日産の経営陣のクーデターではないかとも見る人もいます。
日産は1998年には2兆円ものゆうりしふさいをかかえ破綻寸前に陥りました。
そこにルノーから融資を受け、ゴーンの経営改革によりよみがえることができました。
すでにルノーからの融資も返済し、有利子負債も返済しています。
現在のルノー・日産・三菱の3社連合は日産にとっては面白くない面があります。
日産が出した利益は全部ルノーに持っていかれるからです。
開発を統合してルノーの差配の結果、たくさんの日本人社員が辞めていったそうです。
3社の中では日産が不振のルノーをたすけている状況で、フランス政府はゴーンに日産とルノーの統合を指示していたともいわれています。
さらに日産の検査の不正は検査員が不足していたためでしたね。
現場そこまでコストカットしているのに、ゴーンは多額の収入を日産から得て、さらに不正流用までしていました。
なのにあの後始末しているのは誰でしょう。
このままでは浮かばれないからクーデターを起こしたというのがひとつの見方です。
もちろん日産は否定しています。
日産のカルロス・ゴーン会長から逮捕されるわけは?組織ぐるみの報酬過少申告の疑い まとめ
日産は早くも内部調査の結果の報告をし、
カルロスゴーン会長が資金を私的に流用したことも発表しています。
日産のような大会社でこのような私的流用が可能なのか今後の捜査の展開が待たれます。
日産は会長と代表取締役の職を直ちに解く提案を役員会ですると発表しています。
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