タンデムスピーカーにパッシブラジエターの効果は?設計から製作まで
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この記事はタンデム型スピーカーの音質的効果を検証し、設計から製作まで記しています。
排圧0のスピーカーが繰り出す清澄でリアルな音。
パッシブラジエターが繰り出す切れの良い重低音が魅力のタンデムパッシブラジエターです。
タンデム型スピーカーとは
タンデム型スピーカーは2つのスピーカーユニットを前後にセットして並列駆動する方式です。
密閉箱で2つのスピーカーが同相駆動すると原理的は内圧の変化がないことなります。
スピーカー負荷が軽減された自然な音が魅力の方式です。
重低音再生する音の良いタンデム型スピーカーの設計
小さくても40~50Hzの重低音を再生し、清澄な音のスピーカーを設計した。
小型スピーカーでの重低音の再生にはケルトン式がある。
ほぼ同容積の密閉箱が二つ必要なるので大型になってしまう。
タンデム型は密閉箱で2つのスピーカーが同相駆動させるので密閉箱の容積は小さくできる。
密閉箱で2つのスピーカーが同相駆動させるのだから前方のスピーカーには内圧がかからない。
必然的スピーカー本来の個性が発揮され、かつ清澄な音なる。
低音を再生するバスレフ方式は膨満な音になりがちで低音の切れが悪い。
パッシブスピーカーは低音の切れが良いが、設計アプリがない。
筆者は試作を繰り返し最もバランスの良い諸元を決定した。
タンデム型スピーカーの製作
スピーカー本来の個性と清澄な音を阻害しないため、スピーカーボックスの材料が重要になる。
手近にはいる最も遮音性が高く振動しない材料はMDFだ。
素材の遮音性能は面密度㎡/㎏が大きいほど良くなる
サブロク合板12mm厚の重量を比較すると
シナランバーコア 7.42kg
シナ合板 11.43kg/枚
ラワン合板 11.12Kg
バーチ耐水合板 12.7kg~14kg
OSB合板 12kg
MDF 15.9kg
遮音性と素材密度は関係するとのことなのでスピーカボックスに最適なのはMDFということになる。
15mm厚の構造用MDFを採用する。
その他設計諸元は試作を繰り返して決定した。
使用したスピーカーは余剰放出されたアップルの10cmスマートスピーカーだ。
その図面は上に表記した。
パッシブラジエターは後面にセットして前面のスピーカーの音への影響を少なくする。
低音は方向性がないので後面セットしても重低音の再生能力に悪影響はない。
前面スピーカーユニット
後面パッシブラジエター
タンデムにパッシブラジエターの効果は
排圧0のスピーカーが繰り出す明瞭で清澄な音。
重低音を再生するパッシブラジエターは音の切れが良い。
おすすめは前面スピーカーは真空管アンプでの駆動。
低域再生の後方スピーカーは石アンプがお勧めだ。
ボーカルは生々しく、エレキベースの40Hz台~の重低音の解像度は格別だ。
タンデムにパッシブラジエターのまとめ
排圧0のタンデムはスピーカー本来の個性と明瞭で清澄な音を再生する。
低域再生の後方のスピーカーはパッシブラジエターと組み合わせることで低域の切れが良くなる。
いいとこどりのタンデムパッシブラジエターなのだ。
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