小澤俊文・コロンバン社長の経営とは?金かげず倒産寸前の老舗再建
2018年9月29日のテレビ朝日「週刊ニュースリーダー」は金かげず倒産寸前の老舗コロンバンを再建した
小澤俊文・コロンバン社長の経営を紹介しました。
小澤俊文・コロンバン社長の経営を特集したのはニッポンの仕事人 週刊リーダー列伝のコーナーです。
洋菓子の老舗コロンバンは川端康成など文豪も愛した名店です。
贈答品と言えばコロンバンと親しまれ、全盛期にはデパ地下を中心に170店舗を展開しました。
しかし、売上高の推移をみると
1970年代後半140億円から2010年には全盛期の1/5の30億円にまで落ち込みました。
会社を救ったのは銀行出身の素人社長が考えたお金をかけずにヒットを生み出す方法でした。
小澤俊文が旧三和銀行からコロンバンに来た時に
製造も販売部門も素人が考えて売れる蓮がないと思っていました。
しかし、小澤俊文社長は倒産寸前の年商30億円から50億円にv字回復させました。
ショートケーキはコロンバンが元祖なのに
現在の原宿のコロンバンの人気商品はショートケーキです。
ショートケーキはコロンバンが元祖です。
創業者が考案しました。
コロンバン創業者の門倉國輝は天皇の料理番・秋山徳蔵とともに皇室にデザートをふるまっていました。
ショートケーキにはビスケットにいちごをのせたアメリカ方式など国によってさまざまなスタイルがあります。
スポンジケーキに苺をのせる日本式はコロンバンの創業者が生みの親ともいわれています。
その時代は1920年代でした。
コロンバンは1951年に渋谷の東急百貨店で当時唯一の洋生菓子の実演販売を始めました。
1970年代には年商140億円にまで成長し長年日本の洋菓子界をリードしてきました。
1990年代に入るとティラミスやナタ・デココなどなどの新感覚のスイーツがコンビニなどで登場しました。
更に1990年代後半にはパティシェブームが巻き起こり、人気パティシェを抱える洋菓子店に人気が集中しました。
クラッシックな生菓子のコロンバンは時代に取り残されるようになっていきました。
小澤俊文がコロンバンに来た2004年には、全盛期には20種類取り揃えてた洋生菓子は3種類しか展示しないところまで追い込まれていました。
ショートケーキは生菓子なので売れなければ一晩で捨てることになります。
コロンバンは売れないショートケーキは作らない、作らないから売れないという負のスパイラルに陥っていました。
コロンバンを再建した素人社長のアイデアは
コロンバン6代目社長 小澤俊文は法政大学 法学部を卒業後 三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行、43才の若さで支店長に就任し、銀行員の立場から様々な企業に経営のサポート
を行なってきました。
51才の時に倒産寸前のコロンバンへ監査役として出向します。
3年で銀行に戻る予定でしたが、銀行を辞めて53才でコロンバンの社長に就任します。
放り出すわけにもいかないし、挑戦意欲もあったからです。
①チョコサブレの商品名に東京の名前を入れた
工場に3億円かかった高いチョコがけ機械がほったらかしになっていました。
サブレにチョコをかけて売り出したらいいのではというと
製造・販売部門は素人社長に猛反発してきました。
小澤俊文社長が東京駅の販売店のマーケッティングをしたらチョコレート商品が売れていました。
そこで東京サクサクチョコという商品名の菓子を作りました。
東京の文字を入れただけで大ヒットになりました。
すると毎日完売するようになりました。
累計1億5000万円売れています。
初めて販売スタッフも小澤俊文社長を認めました。
【東京駅倉庫出荷】【常温・冷蔵商品】コロンバン原宿いちごの焼ショコラ5個入[東京 お土産 おみやげ 東京土産 東京みやげ][お菓子 スイーツ]
②ロールケーキに原宿の印を押して大ヒット
会社が原宿にあるので地の利を生かしてロールケーキに「原宿」の焼印を押して販売しました。
原宿スイーツとしてのブランド化は大ヒットしました。
当時原宿スイーツというカテゴリーはありませんでした。
原宿ロールは累計50万本を売り上げています。
③クッキーに大学名をプリントしただけで大ヒット
コロンバンのクッキーは年間売り上げ4400万円にまで落ちていました。
売れないのは百貨店が撤退して売る場所がないというものでした。
そこでクッキーに大学名をプリントして大学の購買に置いてもらいました。
現在250大学にまで展開しました。
クッキーの売り上げは13倍の6億円に変わりました。
④原宿でミツバチの養蜂を始めた
原宿の周囲には新宿御苑や代々木公園や明治神宮や赤坂御所などの花が豊富にあります。
小澤俊文社長は原宿本社の屋上で養蜂をして、蜂蜜を使った生菓子を販売しました。
原宿はちみつプリンです。
プリンの上には東京産の蜂蜜がかかっています。
1個1029円ですが、縁起物で月に1700個もうれているそうです。
小澤俊文・コロンバン社長の経営とは?金かげず倒産寸前の老舗再建まとめ
老舗には何かこだわりというか変なプライドがあって、それが時代の波にもまれると硬直化した経営と組織と相まって業績が一挙に悪い方に向かう場合が多々あります。
洋菓子の老舗コロンバンもそんな会社でした。
歴史があり、皇室にも商品をふるまっていたことが、時代が変わると逆に経営の方向性を固定化していたのでしょう。
今東京駅は東京の名前が付いたお菓子の全盛期です。
今後の老舗コロンバンの小澤俊文社長の経営戦略はどう展開していくのでしょうか。
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