仮面女子・猪狩ともかを車いす生活させた案内板とはどんな看板？当日の風の強さは？

仮面女子・猪狩ともかが、脊髄損傷による両下肢麻痺（まひ）のため、今後は車椅子での生活を余儀なくされることが分かりました。

猪狩ともかに車いす生活させる案内板とは？どんな看板で当日の風速はどれぐらいだったのでしょうか。

猪狩ともかは4月11日午後1時45分ごろ、東京都文京区湯島１丁目の湯島聖堂の敷地内にあった案内板が倒れてきて腰を骨折したものです。

歩道と看板との位置関係から見ると

強風が吹き荒れる日は風で飛んでくる看板は本当に怖いのですが、猪狩ともかは横から倒れてきた看板にあたった怪我をおったものと推測されます。

正面なら見えますが、横ですから予想外のことでしたでしょう。

湯島聖堂の敷地内にあった案内板とはどのようなものだったのでしょうか。

湯島聖堂の敷地内にあった案内板とは

湯島聖堂の案内板は木製で、縦２・８メートル、横３・８メートルで強風で倒れたものです。

看板の脚注の下部には小さなコンクリート基礎のようなもの地面の上に露出しています。

写真をみると看板の後ろ側にはつっかえ棒があります。

根がらみが甘くなると後ろには倒れにくいですが、歩道側には倒れやすいでしょうね。

脚注が折れたのか、基礎もろとも倒れたのかは写真からは判別できません。

一番上の写真には折れた木製の横棒がみえていますから、案外脚注も劣化していたのかも知れません。

ともあれ表面積が広いだけに看板はよほど強固に固定されていなければ同様の事故が発生する危険性があります。

当日の風速からどれぐらいの力が看板に作用していたか計算することができます。

どれぐらいの風圧だったのか

国土交通省気象データによれば東京の4月11日の風速は

平均風速　6.5m 最大風速　12.9 最大瞬間風速　　23.2m 風向きは南南西

http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=44&block_no=47662&year=2018&month=4&day=11&view=

4月11日は平均風速で6.5m ですから、風が強い時間帯には10m/s以上の風速もかなり続いていたことでしょう。

湯島聖堂の看板は都会の建物に囲まれている看板でもあり、一概にはデータ通りとはいえません。

また風が看板に当たる角度により風の力は変わります。

仮定として看板の真正面から最大瞬間風速に近い20mの風が看板に当たったものとして計算すると

縦２・８メートル　×　横３・８メートル　×　25ｋｇ/ｍ２　≒　266kg

260kg相当の風圧が看板の盤面にかかったことになります。

大人数人かがりで看板の上部を思いっきり押したような感じのパワーですね。

看板の地面からの高さが高いほど下部基礎に作用する力は大きくなります。

よほど大きな重い基礎にするか、地中深くまで基礎を埋設していなければもたないでしょう。

あるいは木製の脚注が腐っておれたのかもしれません。

風圧の計算式からすると風圧は風速の二乗に比例して大きくなります。

P=0.5ρｖ２/ｇ　
　ρ：空気密度　１気圧１５℃で1.225ｋｇ/ｍ３【標準大気】
　ｖ：風速：　ｍ/ｓ　
　ｇ：重力加速度　9.8m/ｓ２　

　風速　　　風圧　
1０m/ｓ　　6ｋｇ/ｍ２　
２０ｍ/ｓ　25ｋｇ/ｍ２　

風速の物や人への影響度合いは

★風速10～15m/s (およその時速～50km)
　風に向って歩きにくくなる。
　樹木全体が揺れる。電線が鳴る
　道路の吹流しの角度、水平（10m/s)、高速道路で乗用車が横風にながされる感覚を受ける
　取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始める

★風速15～20 (およその時速～70km)
　風に向って歩けない。転倒する人もでる。
　小枝が折れる
　高速道路では、横風に流される感覚が大きくなり、通常の速度で運転するのが困難となる
　ビニールハウスが壊れ始める

　(風の強さと吹き方の表現 ： 気象庁ホームページより引用)

強風注意報が発令されるのは風速10m/s以上のときです。

取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始めるですから、街を歩くときは注意が必要ですね。

最近の異常気象のこわさ

最近の大雨や大雪などに異常気象が騒がれていますが、突風や竜巻などもデータ的にも増えているといわれています。

都会では風による看板の倒壊などの人的被害が怖いですね。

予測しがたい風被害ですが、せめて強風に関する注意報が出ている場合は外出を控えた方がよさそうです。

強風注意報の運用基準：平均風速がおおむね１０ｍ／ｓを超える場合（地方により基準値が異なる）。