なかにし礼の徹子の部屋・抗がんや美空ひばりを語る

2019年2月19日は作詞家・訳詞家・作家・オペラ作家のなかにし礼80才が徹子の部屋に出演します。

幼少のころ何度も死に目にあいながら満州から引き揚げ、放蕩の兄の膨大な借金を完済。

生涯で約4000曲を作詞、そのうち300曲がヒット、その中の30曲がビッグヒットしました。

北島三郎の「祭り」は有名ですよね。

平成に入り54才で心筋梗塞、74才で食道がんにかかりその病を克服してきたなかにし礼。

美空ひばりとは飲んでグチを聞いてあげる仲だったといいます。

奥さんは石田あゆみの妹とか。

なかにし礼と美空ひばりの出会い

なかにし礼は「11歳の時に美空ひばりの映画を見て、座席から立てなくなるぐらいの感動を受けた」といいます。

今号の連載「日本一の書評」は、なかにし礼氏の「芸能の不思議な力」（毎日新聞出版）を、爆笑問題・太田光氏がレビュー。「かつて存在したはずの国家から引き揚げてきた著者の生きられる場所は、幻のように存在する、芸能という名の国家の中にしかないのだ」 #なかにし礼 #芸能の不思議な力 #太田光 pic.twitter.com/x2TnKsHCJ7

— 週刊現代 (@WeeklyGendai) 2018年11月27日

「さくらの唄」は自身が借金地獄に陥った時の遺言歌といいます。

何もかも僕は　なくしたの
生きてることが　つらくてならぬ
もしも僕が死んだら　友達に
ひきょうなやつと　わらわれるだろう
わらわれるだろう

借金地獄になったのはなかにし礼の責任ではなく、放蕩の兄がつくった借金です。

その謝金を返していたのがなかにし礼なのです。

なかにし礼の過酷な人生

本名は中西 禮三といいます。

1938年9月2日うまれですから現在80歳になります。

作詞家　訳詞家　作家　オペラ作家として活躍していますが、昭和の終わりと同時に歌謡曲を書くのをやめました。

生涯で約4000曲を作詞、そのうち300曲がヒット、その中の30曲がビッグヒットしました。

6才の時に満州で終戦、難民収容所を脱出して引き揚げ船に乗るまで1年3ヵ月かかりました。

その間家族とともに何度も命の危険に遭遇しました。

8歳の時に小樽に戻りました。
小学校時代、何度も転校したといいます。
大学時代はシャンソンにのめりこんで語学学校でフランス語を学びながら、シャンソンの訳詞を手がけていましたが、25歳の時、石原裕次郎に日本語の歌詞を書くように薦められます。
「石原裕次郎さん。出会わなかったら、幕もあかなかったし、光も当たらなかったし、喝采も浴びなかった」などと語っています。

1992年に54才のとき心筋梗塞の手術を受けています。
2000年に「長崎ぶらぶら節」で第122回直木賞を受賞しました。
2012年には、食道癌であることを報告、治療のため休業することを明らかにしました。
ステージ3で心臓も悪いしこの時は何の勝算もなかったといいます。
2015年にはがんが再発して余命1週間の宣告を受けましたが、抗がん剤と陽子線で完全消失しました。
再発の翌日が徹子の部屋でした。
この時は戒名を作って死ぬ準備をして、友人代表も決めたそうです。
医師が手術の時にガンが取れなかったのでリンパ節に密着しているガンの近くの静脈を切りました。
その後抗がん剤の5回の治療でしました。
以後ガンがリンパ節を圧迫することはなくなったといいます。
それから3年半です。
なかにし礼の履歴を見ると人生で何度も死に損なっていますが、みずから果敢に戦ったゆえに生き延びた面が大きいと思われます。

なかにし礼と美空ひばりとの付き合い

最後のドームの仕事をした時に音符のペンダントをプレゼントしてくれました。

病院から電話があって

「ドームで最初にコンサートをやりたい

メッセージ込めた歌を書いてくれ」とたのまれました。

昭和49年に初めて美空ひばりに会いました。

ぜつふちょうだけどいいんですか？

絶好調の時に頼んでも面白くないわよ　美空ヒバリの母

景色がいいわね　美空ひばり

結局ヒット曲は出ませんでした

さくらの唄

レコーディンク13回　テイク2 オーケストラついていけない

2回目は団員が目の色変えて引いて

レコーディングの時は毎晩飲み相手

ビデオ見て泣き崩れて慰めたといいます

子供がいるので行けない日は夜中に「来て」と電話がかかって

「行けない」というとキャデラックで迎えに来たといいます。

朝まで飲んだとか。

飲むといろいろなことを言うのでなかにと礼はエディト・ピアフヤカラスの話をして

「恵まれている人は

そんな幸福まで手に入れるなんて贅沢だ。

歌手としての栄光は寂しくて孤独で命がけのもんなんだと」と話したそうです。

今にして思えば「もっと優しくしてあげればよかった」となかにし礼。

「それが心のこり」なかにし礼。

なかにし礼は美空ひばりの大ファンだった

美空ひばりが出てきたときは12才でなかにし礼は11才でした

なんか斬新でモダンでうまくてかっこいい子がいるんだということでびっくりしたそうです。

なかにし礼は美空ひばりの歌は全部歌えるほどのファンでした。

当時青森に住んでいたなかにし礼は東京まで美空ひばりの公演をみにいって、出待ちしてサインもらいました。

作詞家として美空ひばりにあった時は地に足がつかない状態でした。

「いい歌かけなかったけど勘弁してもらうしかない」なかにし礼