SEKAI NO OWARIのSOSとANTI-HEROは対極の美
公開日:
:
芸能
セカオワが2015年9月にリリースしたシングル SOSとANTI-HEROは対局にある楽曲です。
両方の曲とも映画進撃の巨人にタイアップしています。
ANTI-HERO(アンタイヒーロー)楽曲のテーマは“悪役のラブソング”です。作詞Fukase ・作曲Nakajinです。
大切な人を守るときに、躊躇したくない、世間の目なんか気にしたくない。
という気持ちから書き始めたといいますが、かなりきわどい歌詞です。
国家権力が国民をまもることをしなければこのANTI-HEROも正義になりかねないと思われます。
一方SOS(エスオーエス)は、Saoriが作詞しています。
「誰かを 守ることは自分を守ることと同じなんだ」ということが主題の歌詞です。
破滅的な音楽が似合う進撃の巨人ですが、真逆的にまで振り切ればその音楽も似合うだろうというコンセプトでSOSは作られたのです。
ポップやロックシーンに身を置くセカオワですがSOSはクラッシック的な曲、ANTI-HEROはジャズ的な曲ともいえます。
これらの楽曲はセカオワが従来の日本のポップシーンの範疇ではとらえることが出来ないエンターティメント集団であることを世に示したともいえます。
音楽業界が縮小している中でこれは大いに歓迎すべきことといえます。
セカオワこれらの楽曲を生み出せるのは、自由人、3人プロデュース、分担制、合宿生活、楽曲主義、寡作等々いろいろな土壌がうまくミックスされた結果と思われます。
★新曲SOSのコンセプト
「白い曲を作ろう、なるべく音数が少なくて、プレイヤビリティがみえるような楽曲」とFukaseが言い出した。
光のある曲を作りたかった。要するに「進撃の巨人」と真逆の音楽skbsw@r>
全編英訳にしたのはファルセットで歌われるメロディにあわせるため。
★新曲ANTI-HEROのコンセプト
SOSと対極にある音楽。白と黒とで中和する感じです。
オーディオ的にも聴いて楽しくて、時々深く低く沈み込むベース音が迫力を感じさせます。
Saoriのピアノ即興的演奏も面白いです。
こんなポップスはいいまで日本にはなかったですね。
良くここまで完成度を高めたといいたいです。
国家権力が国民をまもることをしなければこのANTI-HEROも正義になりかねないと思われます。
日本語で歌うとアクが強すぎるので英語にしたのでしょうか。
僕は正義なんかなる気はないな
人の期待にも答える気はないな
みんながハッピーな世の中など
出来るようにはできていないから
国が決めた法律など
僕の前じゃ、ゴミ屑みてぇなものさ
僕には守らなきゃいけいない奴がいる
邪魔する奴は容赦しない
俺が決めたことを全て正当化するのはもう飽きた
そばにいる人を救うためなら
なんでもするって、わかった方がいいぞ
「ちゃんと列に並ぶ」「目立つことをしない」
ヒーロー達は何が正しいのか言っているけど
いざとなれば、俺の決意がわかるはず
いつだって戦う準備ができている
俺は悪でいたいのさ
みんなにきらわれ恐怖されていたいのさ
俺は悪でいたいのさ
お前を守るとき手段なんか選びたくないから
おれは悪でいたいのさ
★寡作なのは何故
セカオワはどちらかというと寡作です。
普通作詞・作曲、弾き語りするシンガーソングライターでも1年に1作アルバムをリリースしています。
それに比較すると半分のスピードです。
彼らはメンバー全員が一緒に住んでいて、合宿のように四六時中音楽に対面しています。
本来楽曲の製作には非常に効率的な環境なのです。
それにも関らず寡作であるのにはいくつかの理由があるのでしょう。
・セカオワが作る楽曲の範囲が広大であり、彼ら自身がまだその範囲を模索しているときである。
・デビュー前にライブハウスを作った理由は、既成のプロデュースに縛られたくないからなのでしょうか。
3人の作詞、作曲のシャッフルで自由に楽曲を生み出したいという思いがあるのでしょう。
つまり、やってみなければどこに落ちるのかわからないのでしょう。
・製作する楽曲のコンセプトに沿って全員の業務分担で作曲されるのですが、その練り上げに時間をかけているのでしょう。
・自ら楽器で伴奏しているので、ボーカルとのアレンジとテクニックの向上に時間をかけているのでしょうか。
・作った楽曲の評価が固まるのには1年ぐらいかかるから、その反応をみてから動きたい。
いづれにしろこれらの努力は楽曲の完成度を高めるものなので、人々に生き長く愛される楽曲を生み出すことに貢献していくでしょう。
★製作する楽曲の範囲と適切なリリース時期
彼らの楽曲の範囲については彼ら自身もまだ把握していないとインタビューで明言しています。
彼らはクラッシック、ロック、ポップス、ヘビメタ、ジャズと音楽ジャンルを問わず楽曲をリリースしてくるでしょう。
そのタイミングについても彼らは慎重に狙いをさだめてくるのでしょう。
たとえばSOSのような曲はいまだから出せる曲であって、デビュー曲にはならないということを彼らは理解しているのです。
関連記事
-
-
水樹奈々関ジャム完全燃showで「深愛」と「Glorious Break 」を歌う
11枚目のアルバム「SMASHING ANTHEMS」を11月11日にリリースしたばかりの水樹奈々が